はじめての特許！（特許出願）特別編#3 特許出願完了報告 ～出願書類編～

先月は、特許出願完了報告シリーズの2回目として、出願の流れや特許出願時の課題・対応策を紹介したよ。
今月は、特許出願に必要な出願書類について、大きく5つ紹介するね。

発明者や出願人、代理人の氏名等を公開する書類だよ。
会社の従業員が職務上で行った発明（職務発明）の場合でも、発明者は代表取締役ではなく、従業員の氏名を複数人公開できるよ。
代理人は、弁理士の方の氏名と、所属する特許事務所の名称を公開するよ。

特許権を取得したい発明を「請求項」という単位で公開する書類だよ。
請求項は、発明が特許権で多面的に保護されるように、広い範囲からだんだん狭い範囲を公開することが望ましいよ。
鉛筆で例えると、請求項1は形状（円形なのか多角形なのか）について公開し、請求項2は請求項1に加えて機能性（消しゴム付きか否か）について公開するといった形だよ。
今回は、プログラムを稼働させる装置や発明の仕組みや方法に関して、請求項を6つ公開したよ。

特許権を取得したい発明を項目に分けて詳しく公開する書類だよ。
項目は「発明の名称」「技術分野」「背景技術」「先行技術文献」「発明の概要」の5つだよ。
各項目の詳細を以下で紹介するね。

その名の通り、発明の名称を公開する項目だよ。
プログラムを稼働させる装置の名称と、発明の仕組みや方法の名称を公開するよ。

発明が属する技術の分野を公開する項目だよ。
発明の名称に少し条件を付け加える形で公開するよ。

発明が生まれた背景や、前提となった従来技術を公開する項目だよ。

発明の新規性を判断した既に出願されている特許文献を公開する項目だよ。
特許文献の検索方法は、特許庁等が提供する「特許情報プラットフォーム」に掲載されているよ。

発明の概要を項目に分けて公開する項目だよ。
項目は「発明が解決しようとする課題」「課題を解決するための手段」「図面の簡単な説明」「発明を実施するための形態」の4つだよ。
各項目の詳細を以下で紹介するね。

発明によって解決される現状の課題や発明の目的を公開する項目だよ。

その名の通り、課題を解決するための手段を公開する項目だよ。

その名の通り、図面の簡単な説明を公開する項目だよ。

ゆりちゃん発明を実施する方法を詳しく公開する項目だよ。
今回の発明では、プログラムを稼働するための装置の部品や、使用するデータベースを明らかにしながら公開したよ。

理解を容易にするために公開する書類だよ。
今回の発明では、データの構造を表す図や、システムで通知するメッセージ画面等を公開したよ。

発明の要点を速やかにかつ的確に判断するために公開する書類だよ。
課題や解決手段、また、図面の中から代表となる図を1つ選択し、簡潔に公開するよ。

今月は、特許出願に必要な出願書類について紹介したよ。
特許出願シリーズは今月で終了し、来月から、また新しいシリーズを紹介するね！